天下茶屋日記①
自分のしたい仕事のために、兵庫から東京に引っ越したのが3年前。
その頃の僕は東京に、ちょくちょく遊びに行ってたこともあり、住むなら東横線
沿線で部屋を探し始めた。
いろいろな物件を見たあと、世田谷の奥沢のマンションに引っ越しを決めた。
住んで一週間は希望に満ちあふれた心持ちだったと思う。渋谷まで電車ですぐ行けるし
中目にも自転車で行ける。良い部屋をみつけなにもかもうまくいくと考えていた。
職場は渋谷の某場所。若い人がたくさん行き交う刺激的な町だった。
僕は初日の仕事終わりには、この場所じゃないと見切りつけてしまう。
今かんがえても英断だとは感じているが、後悔がないといえば嘘になる。
そこからすぐにTVのリサーチ、構成作家見習いを初めた。
物書きとして早く成長したいと感じて、意味もなく企画書を持って行ったりしたが、
反応はいまいちで、与えられた仕事だけやってくれればと言う、上司のモチベーション
と僕の青い向上心のギャップは埋まりそうになく辟易していた。